「おわら風の盆」
涼しげな揃いの浴衣に、編笠の間から少し顔を覗かせた
その姿は、実に幻想的であり優美で、山々が赤くもえる夕暮れ
を過ぎると、家並みに沿って並ぶぼんぼりに淡い灯がともる。 それぞれの町の伝統と個性を、いかんなく披露しながら
唄い踊り、その町流しの後ろには、哀愁漂う音色に魅せられた人々が
1人、また1人と自然につらなり、闇に橙色の灯が浮かび上がり、
誰もがおわらに染まっていく。
加賀藩から下された「町建御墨付」を八尾の町衆が、
町の開祖米屋少兵衛家所有から取り戻し祝いに、
三日三晩、舞音曲無礼講の賑わいで町を練り
歩いたのが始まりとされる。
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